長野県茅野市・蓼科湖近くの別荘地にて、電線のそばに立つ枯れたクリとカラマツ、あわせて2本の伐採を1日で行いました。どちらも電線が近接しており、切り方を誤れば断線や事故につながる現場です。
今回は「電線に触れさせずに枯れ木を安全に処理する」ことを最優先に、木ごとに作業方法を変えて対応しました。別荘地特有の条件も含め、作業の流れをご紹介します。

電線の上にかかった枯れ枝。木の大きさより「立地」が難しさを決める
2本とも、木そのものの大きさ以上に立地が難しい現場でした。特にクリは、枯れた枝が電線の上に覆いかぶさるように伸びており、通常のように付け根から切って落とせば、確実に電線に当たってしまう状態です。
木のサイズは大きくないものの、「どこを・どの順番で・どのくらいのサイズで切るか」を一枝ずつ判断する必要がありました。電線近接木の伐採では、木の高さよりもこうした周囲の条件が難易度を左右します。
枯れクリの枝下ろし:枝先まで登り、電線の上で小さく刻んで自然落下
枯れ枝は電線の真上に位置していました。電線に当てずに落とすには、枝の付け根ではなく枝先まで自分が移動し、先端から少しずつ切り落としていく方法しかありません。今回は、ロープにぶら下がりながら細い枝の上を移動する「リムウォーク」という技術を使って枝先まで到達しました。

処理は、一度に大きく落とすのではなく、万一電線に触れても被害が出ないごく小さいサイズに刻んで自然に落とす方法を選択。小さく刻んでおけば、仮に電線へ軽く接触しても電線が損傷することはありません。
実際に一部で軽く触れる場面もありましたが、想定どおり電線側は無傷。危険な枯れ枝を電線に負担をかけることなく安全に撤去できました。一本ごとに落下方向と接触リスクを読みながら進める、集中力の要る作業です。
カラマツの伐採:あえて登らず、下からの伐倒を選択
もう1本のカラマツは、根元から一気に倒す「伐倒」で処理しました。
特殊伐採というと「木に登って上部から少しずつ切り下ろす」イメージが強いですが、実は倒すスペースが少しでも確保できる場合は、下から伐倒したほうが安全かつ低コストになるケースがあります。高所作業の時間とリスクを減らせるためです。今回はカラマツの周囲に倒す方向を確保できたため、登らずに伐倒する方法を選びました。
「木の高さ」「周囲のスペース」「電線や建物との距離」を天秤にかけ、その現場で最も安全で無駄のない方法を選ぶ。ここが特殊伐採の技術と経験が問われるところです。同じ2本でも、条件が違えば最適な切り方は変わります。
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作業データ